【ユーザーインタビュー】第1回・三石原士×「タニモク」
こんにちは!「タニモク」編集部です。
「タニモク」を体験した方たちの中には、他の人はどのような意識や行動の変化があり、目標に向かって前進しているのか気になる方もいるのではないでしょうか。今回から、「タニモク」を体験した方に活用方法などをお話いただき、みなさんにお届けする企画が始まります。第1回目は、「タニモク」プロジェクトオーナーでありながら、継続して「タニモク」を活用するユーザーでもある三石原士に話を聞いてきました。
お話しいただく方
「タニモク」実施前のお話
ー「タニモク」を創った三石さん自身が、どのように「タニモク」を活用しているのか興味のある方も多いと思います。今回はユーザー目線でお話を聞かせてください。始めに、三石さんは「目標」という言葉にどのようなイメージを持っていますか?
三石:僕にとって、目標は北極星です。自分の中でキャリアやはたらき方を考える時の指針であり、判断軸ですね。
ー三石さんにとっては方角を指し示すものなんですね。「タニモク」を行う前は、どのように目標をたてていましたか?
三石:人生の目標をもって日々邁進していたわけではなく、目の前の仕事に打ち込むタイプでした。新しいことが好きで新規事業や新しいグループの立ち上げを担当して、サービスが軌道に乗ったらまた新しい仕事をつくることの繰り返し。会社の目標設定の達成に向けてがんばる一方で個人のWILL(やりたいこと)が定まっておらず、将来に向けてという点ではどこかふわっとした感じでした。
ー初めてユーザーとして「タニモク」を実施したのはいつ頃ですか?
三石:僕が最初に「タニモク」を実施したのは2017年1月です。
ーどのようなきっかけで「タニモク」を行うことになったのでしょうか。
三石:元々、1年に1回の振り返り会を仲間とやっていました。成功体験、失敗体験を共有し、1年の学びについてフィードバックをしあうワークショップです。この振り返りの機会が毎回有意義だったことで、他の人の考え方を活用してよりアクティブに、チャレンジングに目標もたてることができれば1年がもっとおもしろくなりそうだと考えたことがきっかけです。
(振り返り会の仕組みはこちら:三石は当時、メディアの編集長をしていました)https://careercompass.doda-x.jp/article/240/
ーそのような経緯で「タニモク」が誕生し、自身もユーザーとして活用し続けながらプロジェクトが進行したのですね。
「タニモク」プロジェクトのストーリーはこちらを参照
「タニモク」の活用方法
ー5年間で20回ほどの「タニモク」を経験されているんですね。
三石:回数は初年度が多く、回数を重ねるごとに定期的に「タニモク」を実施するメンバーが徐々に固定化されていきました。近年は、回数を少なくする代わりに年に1、2回じっくりと時間をとって行うようにしています。
ー定期的に開催するメンバーとは、どのような関係性の方ですか?
三石:自分にとって身近な2名の知人です。1人は、会社経営者でコンサルタント。1人は、広報PRのスペシャリストでフリーランスとして活躍しています。所属する会社や職業、年齢もバラバラですが、気軽に話したり相談したりできる仲間ですね。このメンバーで最初に「タニモク」を実施してから4年が経っていて、年1回年末年始に1人1時間以上をかけ、振り返って目標をたてあっています。
4年間、お互いの目標をたてているので、仕事内容だけでなく、成功や失敗の体験も知っていますし、考え方のクセもわかるような間柄です。継続的に話をすることで関係性が築けているので、僕の内面やこれまでの話も踏まえて、自分だけで考えていたら気づかない選択肢を提案し、さらにグッと行動に向けて背中を押してくれることもあります。
ー定期的に開催している「タニモク」の内容を教えてください。
三石:1年を振り返り、学びをシェアするんです。2カ月くらい前から日程調整をして、当日は1人あたり1時間かけてじっくりと「タニモク」をしています。自分が質問をする時は、「1年間を振り返った時に何が一番印象に残っている?」と必ず聞いていますね。
ー他の人がたててくれた目標で印象深いものはありますか?
三石:インパクトが大きかったのは、2019年にもらった目標で『「タニモク」を徹底的に極める』というもの。これがなかったら「タニモク」の取り組みも中途半端なものになっていたかもしれません。
ー三石さんにとって「タニモク」を極めるとはどのようなことでしょうか。
三石:きちんと価値を提供することですね。実証実験と効果検証を行い、エビデンスを取りにいくこと。パーソル総合研究所の研究員にも協力を仰ぎ、「はたらく人の幸せ/不幸せ診断」を活用して、効果を検証しました。
また、誰もがこのワークショップの価値を理解し、発信できるようコアメッセージをつくり、デザインや広報戦略にも力を入れてアップデートし続けていきました。たった1つのワークショップですが、この1つを徹底的に磨きこむことで多種多様な活用方法が編み出され、活用の場が広がり、いまでは「タニモク」独自のブランド化につながっています。
ー他にはどのような目標をもらいましたか?
三石:「寺子屋をつくる」「三石ファンクラブをつくる」なんて目標もたててもらったことがありました。チームをつくってノウハウを共有し、有志メンバーを集いながら独自組織を運営するという内容なんですが、この時の目標が現在の取り組みにつながっていますね。独自組織は、現在は有志の社内メンバーたちで構成されて「タニモク」プロジェクトを推進し、しっかりとチームの組織パフォーマンスの向上に貢献。この取り組みは社内外で評価されて、近年は外部のアワードを2つ受賞することができました。
このように1年後の目標をたてているんですけど、目標をたてた年と達成した時間軸がずれているものもあります。ただ、大小さまざまなことが前進して実現しています。「タニモク」を体験した方からも、『「タニモク」でたてた目標に期日を決めていないのに、1年後には無理なく達成していた』と聞くことが多いです。
「タニモク」を実施して感じたこと
ーこれまでに行っていた目標設定と「タニモク」では、どのような違いがありますか?
三石:視野が広がり、自分の頭で考えつかない気づきをもらえることですね。以前は内向き志向が強かったのですが、複数人で目標をたてあうことで自己改革につながりました。「タニモク」は、他の人から見た自分の強みや武器に気付けるようになり、自分をよりよく活かす具体的なヒントをもらえるんです。
ー「タニモク」を体験したことで自分に起こった変化を教えてください。
三石:今の僕を知っている方には驚かれるんですけど、人前で話すことは得意ではないし、好きでもなかったんです。個々で話したり、インタビューをするのは好きでしたが、大勢の前でファシリテーションをするなんて頭の中にありませんでした。
ある時、『「タニモク」の話をしている時が一番楽しそうですね』と言われたことや、イベントの反響が大きかったことがきっかけで、「ちゃんとファシリテーターとして活動を広げていこう」と思いました。僕は数字の上り下がりや一般的な目標設定の達成にモチベーションを感じにくかったんです。それよりも、目の前の人が喜んでくれる方が好きという背景も大きかったです。
ー「タニモク」でたてた目標を忘れないためにしていることはありますか?
三石:たてた目標をどこでも見ることができるよう、スマホとPCのメモの一番上にピン留めして、日頃から見続けています。何かある度に見返せるので、向かう理想の自分の姿を忘れないでいられます。目標については達成する時期を明確に設定してはいませんが、ダラダラとやらないように大体の時期を決めています。
それと、オンラインで実施した時は録画をしていて、たまに動画を見返すと気づきが多いです。目標につながる話をしている時に、自分がどんなキーワードに反応をし、どんな時に喜ぶ表情をしているのか見ています。
ー「タニモク」では主人公の話を聞く時に表情や声色に注目して質問を投げかけることがありますが、自分の表情を観察すると新たな気づきもありそうですね。
三石:そうですね。オンラインで実施する場合は録画をして見返してみると、自分自身を客観視する機会になり学びにつながると思いますよ。
ー自身の体験から、どのような方に「タニモク」を体験してもらいたいですか?
三石:「こういう人」という像はなく、誰もがまずは1回やってみたらどうかなと思います。どんな方にもあらゆる可能性があるし、自分の強みを活かして活躍できる場はたくさんあります。ピントが合っている人は活躍しやすいけれど、そのピントをどう合わせるか自分ではわからない人もいるんです。自分では気付いていないさまざまな選択肢と可能性があることに気付くきっかけをつくるとともに、相互に支えあったり、助けあえる仲間と出会う場としても「タニモク」を活用してもらいたいですね。
仕事だと複数人でアイデアを持ち寄ってよりよいアイデアを生み出すことってあるでしょう?それを同じように自分自身のキャリアやはたらき方のアイデアを持ち寄って新しいアイデアを見つけたり、実際に行動をしてみて検証したり…それを個人のキャリアに活かせるといいと思うんです。
ーアイデアワークに例えると非常にわかりやすいですね。今回のインタビューを皮切りに、今後もさまざまな方の体験談をnoteで届けていきたいと考えていますが、三石さんはどのような方の「タニモク」体験談を読んでみたいですか?
三石:思いもよらない目標で人生が変わった人の話を聞いてみたいですね。キャリアやジョブチェンジをした方や起業した方、僕が一緒に「タニモク」をやっている人の話もおもしろそう。
まとめ
ユーザーインタビュー第1回目は「タニモク」開発者であり、プロジェクトリーダーの三石原士に聞いた、ユーザーとしての体験をまとめました。同じメンバーと定期的に「タニモク」を実施することで関係性が深まり、心をオープンにして対話しながら、たてあった目標をギフトのように贈りあっている印象でした。ギフトを受け取っただけで終わらせずに目標を決めて常に意識し、振り返り、継続してより効果的に「タニモク」を活用していることがわかりました。
「タニモク」への参加動機や活用方法は一人ひとり違いがあるでしょう。今後も「タニモク」ユーザーのストーリーをご紹介していきますので、ぜひnoteをフォローしてくださいね。