【活用事例】成果の最大化を目指して『チームビルディング×「タニモク」』(後編)
こんにちは!「タニモク」編集部です。
noteでは「タニモク」を実施された団体や個人の方にインタビューを行い、活用方法や効果、工夫などをご紹介しています。
前編に続き、チームビルディング研修で「タニモク」を実施された、「株式会社hacomono」の皆さんにお話を伺っていきます。
前編では、「タニモク」を主催された人事部の猿川さんに、実施の背景や開催時の工夫について教えていただきました。
後編では、実際にワークショップに参加された加藤順昭さんと嶋佳那子さんに、「タニモク」で印象深かった点や得られた効果について伺いました。
参加前の印象
ーお二人は「タニモク」というワークショップを以前からご存知でしたか?
加藤さん:全く知らなかったので、公式ホームページを拝見しました。「意識が高いワークショップだな」「自分はついていけるかな」と、当日までは頭の中でいろいろな考えがぐるぐる巡っていました。
嶋さん:私も今回の研修で知りました。当日ワークの説明を受けたところで初めて、「タニモク」って「他人に目標をたててもらう」という意味だったんだと理解しました。部門をまたいだメンバーで行うことについては、「何がどうなるんだろう」「予想がつかない」という印象でした。
ワークショップ当日の様子
ー実際のワークに参加し、印象深かった点を教えてください。
加藤さん:「おこがましく他人の目標をたてていいのか」という不安もありましたが、そこが一番おもしろかった点でもあります。絵に描かれた現状や説明を聴きながら、「この人はどういう人なのか」と想像しつつ、「次のステップにつなげるとしたらどのような目標をたてると良いのか」を考えるのは楽しかったです。
人の目標をつくる機会があまりないので新鮮でしたし、自分の目標を考える上でもそのような視座は大切だなと思いながら参加していました。
嶋さん:加藤さんともう1名の方と同じグループだったんですが、「自分だったらこんなことをしてみます」といただいたアドバイスが、自分では全く思い至らなかったものだったことです。考えてはいなかったけれど「確かにそれっていいよな」「なるほど」と思えるようなことだったので、自分の視野も広がりました。最終的に自分で目標をたてていく道筋に、いいボールを投げていただいた感覚です。
ーお二人は同じグループだったとのことですが、普段から交流の機会はあったのでしょうか?
加藤さん:「タニモク」を実施したときは私が7月に入社したばかりだったので、接点はあまりなかったです。ただ、仕事をする機会が多いチーム同士ではあるので、「タニモク」後は必然的に関わる機会が増えました。
嶋さん:そうですね。加藤さんとはお仕事させていただくことが多いですが、「タニモク」の開催時はまだそれほど多くなかったですね。
ー「タニモク」ワークショップの中で難しかった部分はありますか?
加藤さん:自分の状況を絵にするところがとても難しかったです。描く時間が限られていますし、普段状況や悩み、不安を絵に表すということをしないので、どう描こうかと随分悩みました。
嶋さん:私は絵にすること自体はそれほど苦労しなかったんですが、描いた絵を使って状況を説明するときに、「どこを伝えよう」とか「どこにポイントをあててアドバイスをもらったらより良いのか」と思考を巡らせていました。
ーこれまでもお仕事などで自分の目標をたてることがあったかと思います。今回「タニモク」でたてた目標と違いはありますか?
加藤さん:「タニモク」というだけあって、自分の視点とは全く違う視点からアドバイスをいただけたこともそうですが、日頃自分が感じている部分にも言及してもらえたので、ハイブリットな目標を決めることができた点です。
嶋さん:これまで「自分だけ」「自分のチーム・所属の人だけ」で目標をたてることはありましたが、今回は違う部門の方とワークを行ったことで、「そんな見方もあっていいんだ」「こんな観点も取り入れてみたらより深みが出るな」と、目標はさまざまな角度で考えられるものなのだと実感したことです。
参加後の感想、得られた効果
ー「タニモク」のワークショップの後、目標や行動を振り返る機会はありますか?
嶋さん:定期的に見直すことはあまりできていないです。ただ、ワークショップから時間が経って、たてた目標を「やるぞ!」という意識ではなく、「そうあるべきだし、それを無意識に目指せているな」とは感じられます。常に意識をしているというよりも、アップデートして自分の中に落とし込めているという認識です。
加藤さん:「タニモク」と同じくらいのタイミングで半期目標を作成していので、「タニモク」の内容を取り入れたり、1on1を行う際にも「タニモク」でたてた指標を意識しながら報告したりしています。
ーお二人とも、「タニモク」でたてた目標や行動を自然に実行していらっしゃるように感じました。目標を無理なく継続するコツはどのような点にあると思いますか?
嶋さん:前職までは、自分の目標のはずなのに実際の行動が乖離してしまうことも多く、目標を継続することが苦手でした。今回「タニモク」を受けて不思議だなと思ったのは、他の方にもらったアドバイスのはずなのに、自分のことに落とし込まれていることです。以前とは逆なんですよね。
納得感があるというか、本当にやりたいことはもちろん、「この人たちのためにこう役に立ちたい」「自分がこういう役割を果たしたい」ということを心から思えるような目標が持てれば、あまり意識していなくても続くような気がします。
加藤さん:アウトプットをすることでしょうか。人に話すことで、「そういえばここが全然足りていなかったな」と気付いて軌道修正に至ることがあります。そうすると点と点が線になっていくので、アウトプットの機会は大切だと実感しています。
ーお仕事の接点が増えたと伺いましたが、接点がある方と実施して良かった点、難しかった点はありますか?
嶋さん:良かったと思うことが多かったです。1、2回オンラインでお話ししたことはあっても、普段どういうことを考えているかまではわからない状態で仕事をしていた頃に比べると、仕事がしやすくなりました。
「タニモク」では考えていることや直面している状況、目指したい方向を、業務とはまた違う視点で知れるので、それを知った上で一緒に働けるというのは、得られたこととして大きかったと思います。
加藤さん:私も同じ想いです。今回一緒になったメンバーは2人とも、その後の仕事でも関わることが多いのですが、人となりや「この人はこういう考え方を持っているんだ」ということが事前にわかっているので、仕事でご一緒したときに理解がしやすいと思いました。
ー"仕事のしやすさ"を課題に挙げている企業も多いですが、どんなことがわかると、個人としてもチームとしてもパフォーマンスが上がりやすいと思いますか?
加藤さん:「タニモク」のワークショップで言えば、目標を設定される際に、「話の内容をどのように消化したのか」や「どういう方向を向いて仕事をしているのか」がわかることです。会社としてのベクトルや自分としてのベクトルが揃いやすいと、一枚岩のような感覚が生まれると思います。
嶋さん:人となりはもちろんですが、どの方向を向いてお仕事をされているのかを知るのは重要ですよね。チームが担っている役割やミッションによって方向も変わると思うので、「お客さまに対してどういう関わり方をすることでその役割を果たそうとしているんだろう」とか「市場に対してどう取り組んでいくことがこのチームのミッションなんだろう」というのがわかると、お互いの理解が深まる気がします。
ー最後に、全体を通しての感想を教えてください。
嶋さん:さまざまな役割を持った方やそれほど接点がなかった方と、業務とは違う形でお話ができて、とてもためになりました。多角的に物事を捉えるコツを教えていただいたのが収穫でしたし、今後いろいろな方と仕事をしていく上で活かしていきたいです。
加藤さん:今回の「タニモク」は、あえてバラバラの部署の人同士で話を聴いて、相手を理解した上で目標をつくっていったという点がとても良かったです。同じチームや職種の人とやっていたら、あまり視野が広がらなかったかなと思います。全く接点がないとか、全然違う視点で物事を見ている人とやった方がいいと思いましたし、それが実現できて良かったです。
「タニモク」編集部より
加藤さん、嶋さん、お話を聞かせていただきありがとうございました。
「タニモク」を通して、個人やチームの背景や目指す方向がシェアされたというお話をいただき、嬉しく思います。
目標についても、自然と無理のない範囲で意識していただいていることが、"「タニモク」っぽい"前進の仕方だと感じました。
そのアクション一つひとつが、1年後に『そういえばこれ「タニモク」でたてた目標だったな』と、線でつながることを願っています。
「タニモク」は、このように、チームビルディングにもご活用いただけます。興味を持たれた方はぜひ実施してみてください。