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【イベントレポート】「コミュニティ」をテーマに『「タニモク」ファンミーティング』を開催しました

「タニモク」は3~4人1組で目標をたてあうことで、自分の活かし方をみつけるワークショップです。
イベント ▶マニュアル ▶目次 ▶活用事例

こんにちは!「タニモク」編集部です。
2021年9月28日、「コミュニティ」をテーマに「タニモク」のファンミーティングを開催しました。イベント中、「タニモク」実施後のコミュニティ運用の事例を紹介しながら、「タニモク」をより良いものにしていくためのアイデアを参加者同士でシェアすることを目的としたワークショップを行いました。この記事では、イベントの内容や参加したみなさんの様子をお伝えします。



イベント概要

「タニモク」は、目標や行動を他人に考えてもらうことによって、自分の視野を広げたり、新たな可能性に気づいたりすることができるワークショップです。人々の働く選択肢を増やしたいという思いから、この機会をたくさん提供してもらうために、パーソルキャリア株式会社によって無償で提供しています。

第2回「タニモク」ファンミーティングの概要
日  時:2021年9月28日(火)19:00~21:00
開催方法:Web会議サービス「Zoom」を利用してのオンライン開催
参加人数:30名
参加費用:無料
対  象:「タニモク」が好きで、開催に興味がある方/開催したことがある方、「タニモク」をよりよく活用する方法に興味がある方

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今回のファンミーティングは、「タニモク」の歩み振り返り、コミュニティ事例を2件紹介した後、参加者とゲストによるワークショップ、最後にタニモクの今後について発表する流れです。司会は「タニモク」開発者でプロジェクトリーダーの三石原士が務めました。

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「タニモク」2020年~2021年の実績

2020年5月、初めて「タニモク」のオンラインイベントを実施。その後、プロアスリートのセカンドキャリアを考える機会や、大学生の選択肢を広げる機会として、さまざまなコミュニティで「タニモク」は活用され続けています。2020年9月には「タニモク」×「働きがい」をテーマとしたワークショップも開催。多様なシーンでの実証実験によって効果のポイントがわかってきました。他には、noteを開設してナレッジのシェアを開始しました。

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ここまでの取り組みで見えてきた大事なことは3つ。「目標をたてるだけ終わらせず、行動を起こして振り返りまで行うこと」「新しい行動を支援し、成功体験を得ること」「このサイクルを継続すること」。一見当たり前のことですが、この3つを意識して継続することが「タニモク」をより効果的に取り入れ、目標を達成するためのコツといえるでしょう。



【ゲストトーク】「タニモク」コミュニティの実例紹介

島根県立隠岐島前高等学校での実例

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島根県立隠岐島前高等学校は島根県の隠岐諸島・海士町にあり、島前三島出身の島内生と島外から入学した寮生活を行う島外生がともに学びあう高校。今回は、寮の管理人1名と高校生3名で実施する「タニモク」グループ「BEYOND」での事例を紹介していただきました。

BEYONDで実施していること
①「タニモク」でたてた目標を1年間実行
②1週間に1度「タニモク」を実施
・使用ツール:slack
・実施期間:半年(継続中)

小谷さん:BEYONDでは、1年の目標を「タニモク」でたてた後、行動や変化したことなどの進捗を日常的に報告し合っています。メッセージングアプリのslackを使用し、主に7のつく日(7日・17日・27日)に報告することで、目標を意識して過ごせるだけでなく振り返りの習慣も身につきました。他には、オンラインまたはオフラインで月に1度共有会も実施しています。対面で会えるときは一緒に食事をしながらそれぞれの進捗報告に対してフィードバックも行っています。

H・Iさん:『1週間「タニモク」』は、年間目標とは別に実施しています。1週間単位の目標をたて、実行し、slack上で報告までをセットでやるところがポイントです。1週間「タニモク」では、メンバーの進捗報告に対して「コメントで反応をすること」「スタンプで反応すること」の2つを意識しています。自分の報告に対してグループ全員から反応があると、コミュニケーションをよりとりやすく、心理的安全性が高い関係が作れました。

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T・Kさん:チーム活動がうまくいっていると感じるのは…当たり前かもしれませんが全員がそれなりに忙しくない時。他には、slackの投稿が日常的に多い時や、報告した内容にメンバーから共感や提案などの返信がものすごいスピード感で届いた時もうまくいっていますね。

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T・Aさん:私たちが半年間積み上げてきたものを活かして、何かおもしろいことができたらと考えています。まだ具体的には決まっていませんが、企業と一緒にコラボレーションした取り組みなどができたら嬉しいです!

島根県立隠岐島前高等学校・BEYONDのみなさん、お話いただきありがとうございました。
参加者からは、チャット上で「心理的安全性は社会人になっても大切」「信頼のための自己開示だね」といった感想も飛び交いました。事例紹介後に拍手を贈る姿も多く、BEYONDのひとり一人が主体的に「タニモク」でたてた目標に対して行動し、共有や振り返りを行っている様子が参加したみなさんいも伝わったのではないかと思います。


パーソルキャリア株式会社での実例

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小松さんはパーソルキャリア株式会社で働く一方、副業やプロボノで社外のコミュニティ作りも行っているそうです。出身の秋田県でスタートアップ・起業支援コミュニティや、県の関係人口を増やすコミュニティを立ち上げています。

「タニモク」の効果を継続し、社員の成長につながる支援のために行っていること
①働きがいワークショップ
②モクサポ
・使用ツール:Zoom、Microsoft Teams
・参加者:80名以上

小松さん:働きがいワークショップは、対話を通じて他人から見た自分自身の「好きなこと」「得意なこと」「役立てること」を知ることで、ビジネスパーソンの軸となる「働きがい」を見出すワークショップです。モクサポは目標をサポートしあうコミュニティ。「タニモク」と「働きがいワークショップ」両方に参加した『タニモク」同期』でコミュニティを作り、お互いの目標に対して良い意味でおせっかいをするゆるいつながりを大切にしています。

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小松さん:私たちの取り組みでは「タニモク」を実施した後、同じメンバーで「働きがいワークショップ」を行います。ワークショップの実施前・実施直後・実施の1か月後に、株式会社パーソル総合研究所の「はたらく人の幸せ/不幸せ診断」をすることで、働きがいにどのような変化が起こったのか実証実験もしています。また、Microsoft Teamsを使用した目標をサポートするコミュニティ「モクサポ」を、2つのワークショップ実施と並行して活用しました。

「タニモク」で目標設定をし、「働きがいワークショップ」で行動を促進。「モクサポ」では相手の働きがいについて前向きな言葉を贈りあっているそうです。「モクサポ」で互いにフィードバックすることを「ギフトを贈りあう」と表現されているところから、コミュニティ全体の関係性の良さが伝わってきます。

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小松さん:「タニモク」や「モクサポ」を行ったことで、メンバー同士が密につながりました。具体的には、自分の活かし方を見出してやる気が高まったり、行動の連鎖が起きて組織がより良くなったり。ひとり一人が働きがいを実感して行動力がアップするといった好循環が生まれました。
私がコミュニティディレクターとして心がけていることは3つ。1つ目はMicrosoft teamsに投稿があったときに即レスでいいね!(承認)すること。2つ目は「おせっかい」を焼くこと。一般的にはネガティブな印象がある「おせっかい」という言葉ですが、「タニモク」では相手のために良かれと思ってとった行動が「良いおせっかい」になることがあるんです。3つ目は可能性を拓くために思考の枠組みを拡げることですね。

三石:小松さんと一緒にやっていて感じるのは、本当にレスが速いこと。この反応の速さは承認行動につながっていくんじゃないでしょうか。

小松さん、働きがいとモクサポを掛け合わせた「タニモク」の事例をご紹介いただきありがとうございました。
実際に小松さんとワークショップに参加している方からは「他の方の思考を借りて枠を広げられた実感がとてもあります!」「確かに小松さんのレスはめっちゃ速いですね」との声をいただきました。参加者の中には、お話に大きくうなずく方やメモを取る方の姿も見られました。



ワークショップ

「タニモク」の活かし方の幅を拡げることや「タニモク」開催に向けたサポートを得ること、純粋に「対話」を楽しむことを目的としたワークショップも実施しました。ブレイクアウトルームに3~4名ずつのグループを作り、「タニモク」に興味をもったきっかけや経験によるナレッジのシェアを行ってもらいます。また、ゲストや事務局メンバーが各部屋をランダムに巡り、参加者からの質問に回答する内容です。

進め方
・自己紹介
・質問タイム
・今度、「タニモク」をどう使ってみる?

ここでは、各部屋での対話の一部を紹介します。

参加者同士の対話の内容
・知らない人同士で「タニモク」をやると自己開示しやすい。
・「タニモク」は自分の想いを言語化する場。可能性があると思って参加した。
・自分では思いつかないような観点で目標を提案してもらえた。
・「タニモク」実施後、SNSにでグループを作った。成果報告する日を設定し、実施後の振り返りを行った。

ブレイクアウトルームにゲストが到着すると、参加者からゲストに質問が飛び交いました。

Aさん:高校生は自ら運営を進めてくれますか?
小谷さん:そうですね、軌道にさえ乗れれば高校生たちで進められます。

Bさん:BEYONDに決まりやルールはありますか?
T・Aさん:明確に言語化したルールは作っていません。以前は「タニモク」に関する報告や反応をマストでやらないといけないと思っていましたが、三石さんに「もっと楽しんじゃえばいいんじゃない?」と言ってもらえたことで、楽しむ余白を残しながら実施しています。

Cさん:心理的安全性の高い関係性をつくるにはどうしたらいいですか?
T・Kさん:自分たちの場合、ハウスマスターの小谷さんがお兄さん的な存在で話しやすい・相談しやすいという関係性が元々できていました。雑談や食事をともにすることで、普段からコミュニケーションもとれています。あと、小谷さんはチームの誰よりも学習欲が強いところも信頼しています。
H・Iさん:日常を少しずつさらけ出しあうことが大切だと思います。好きなこと、苦手なこと、行動したことをシェアすることで、自然と心理的安全性の高いチームになっているのかも。

制限時間ギリギリまで質問が途切れることなく対話が続き、参加者ひとり一人の「タニモク」に対する熱量を感じました。

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ここで、ワークショップでどような対話をしてかを、2グループより発表してもらいました。

Dさん:私がいたブレイクアウトルームでは、4名中私を含めた2名が「タニモク」経験者でした。「タニモク」では無責任に大胆にぶっとんだ話をすることが相手に気づきを与えるという話をした上で、即興で5分程度の「タニモク」をやってみました。

三石:濃い時間だったんでしょうね。実は、10分で「タニモク」をしている高校生の事例もあるので、長時間で集中しにくい場合は瞬発力を活かした「タニモク」も良いかもしれません。

Eさん:過去に私を含めた8人の仲間で「タニモク」をやった話をシェアしました。当時、時間がなかったので1人のために7人で目標をたてることに。選ばれた1人は、みんなから興味をもって質問をしてもらえたこと、7通りのフィードバックを受けたことで大満足したという話です。

三石:これ、究極のおせっかいですね。このやり方、例えば組織でマネージャー1人に対して複数のメンバーが目標を考えると、360度評価システム的な視点で活用できるかもしれません。



「タニモク」のこれから

三石:「タニモク」では、働き方やキャリアなど、いろいろな選択肢を広げていきたいと考えています。事務局側から汎用的なオープンソースを提供するだけでなく、個人や企業、学校などで「タニモク」を実施・継続したナレッジをみなさんともシェアしあえると嬉しいです。
今まで私が集約していたことは、noteを通じて活用事例やコラムとしてこれからも配信していきます。ぜひ「タニモク」のnoteTwitterのフォローやいいねもよろしくお願いします。

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参加者の声

今回の「タニモク」ファンミーティングに参加してくれたみなさんには、Zoom退室前にリアルタイムの感想をいただくことができました。

・改めて「タニモク」が好きになりました。新入社員の研修に取り入れられないか検討します。
・アウトプットと実践の循環の速さは大事ですね。
・これだけ短い頻度で「タニモク」が取り組まれている事例はとても素晴らしいと感じました。まだまだ「タニモク」の可能性がありそうですね。
・高校生でも「タニモク」を活用していることを聞いて、子どものキャリア教育にも使えそうだと感じました。
・オンラインでの具体的な開催方法をシェアしていただき参考になりました。
・業種関係なく、さまざまな方と知りあえることは「タニモク」ファンミーティングの良さだと思いました。
・自社で「タニモク」の実施を企画しているため、大変参考になりました。参加者が楽しみながらできるように考えます。
・何度か「タニモク」をやっていますが、あまりに喜ばれるので「タニモク」をお誕生日プレゼントにしようと思っています。
・信頼関係が自信につながる素晴らしい取り組みですね。ぜひ自分の生活にも取り入れたいと思います。

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参加者のみなさん、感想をシェアしていただきありがとうございました。ファンミーティングでの熱が冷める前に、イベントで感じたことを率直にアウトプットしていただけたのではないかと思います。イベント終盤のZoom画面には参加者の笑顔が並んでいました。



「タニモク」の輪をいっしょに拡げましょう

コミュニティをテーマにした「タニモク」のファンミーティングは、目標をたてあう仲間の関係性や振り返り、継続を意識した内容に触れるシーンが多く見られました。2時間という短い時間の中、お互いの年齢や役職に関係なくブレイクアウトルームで同室になった人同士がお互いの話に耳を傾け、相手に興味をもって質問しあう姿は、「タニモク」を実施するときにも大切にしたい関係性に近いものを感じました。

「タニモク」では、実証実験の結果やナレッジの共有を公式ホームページnoteを通じて引き続き行っていきます。「タニモク」を実施した方はSNSに感想やレポートを掲載して、たくさんの方にシェアをしてください。ぜひこれからの「タニモク」を一緒に作っていきましょう。

「タニモク」の実例の取材を希望する方や、参加や開催に興味がある方は、公式ホームページから「タニモク」事務局にご連絡ください。

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