会社目標だけに固執しない。なりたい姿をイメージして目標を考えよう
こんにちは、「タニモク」編集部です。
「タニモク」とは、利害関係のない他人同士が3~4人のグループになり、お互いの目標をたてあうワークショップです。新人研修やチーム活動として、さまざまな企業でも活用されています。
みなさんの中には、目標管理(MBO)活動として半年や1年ごとに目標設定をしているという方も多いのではないでしょうか。
今回は、会社で目標をたてるときに意識したいポイントについてご紹介します。
会社における目標設定の現状と課題
会社で目標をたてる時、経営側には、「メンバーにもっとチャレンジしてほしい」「高い目標をたててもらいたい」という社員への期待があります。
一方で、目標をたてる社員側には、ときに「トップダウン型で自分自身のキャリアにどうつながっているのかわからない」」という悩みもあるでしょう。
また、目標に対して減点評価をしてしまうと、目標をたてる側は、なるべく低めの目標に設定しておき、大幅に達成して評価を得るといった目標管理としては意味のないケースも起こってしまう可能性があります。双方にとって、目標設定に対する悩みも多いのではないでしょうか。
参考記事
時代に合わせて評価制度も変わっていく必要がある
新しい働き方を求められている今の時代、従来型の目標設定では本質的な評価が行えないことがあります。
例えば、会社にAさんとBさんがいて、それぞれ同じ目標をたてます。
半年後、2人の実績は次のようでした。
目標に対する実績だけを見ると、Aさんは達成できているがBさんは未達成ということになります。
しかし、半年間の間にBさんがしていた行動に目を向けると、次のようなものがありました。
Bさんの能動的で思いやりのある行動は組織の活性化につながるのに、評価に反映されなかったら虚しいですよね。Bさんのモチベーションも下がってしまいます。目標設定と直接の関わりがないとしても、チームや組織のパフォーマンスに貢献する行為は評価されるべき行動ではないでしょうか。
目標の達成のみで評価すると、目標以外のことに誰も興味を持つことがなくなってしまうかもしれません。また困っているひと、悩んでいるひと、こぼれた課題を拾ってくれるひともいなくなってしまうでしょう。目標設定という枠組みを超えた行動に目を向けることで、”目標管理のために掲げた目標”ではなく、一人ひとりの個性や強みを活かした”自分自身が達成したいと願う目標”をたてやすくなります。そして、固定概念にとらわれない枠を超えた目標や周囲への働きかけをきちんと評価できる社会になれば、よりよい働き方が実現できると信じています。
変化の多い今の時代は「なりたい自分」を見据えた目標設計を
働き方改革や新型コロナウイルスの影響によりリモートワーク化するなど、ビジネスパーソンを取り巻く環境は日々変化しています。変化の多い今の時代は、半年後は想像もしなかった状況になっていることもあるのではないでしょうか。目標設定をした時と状況が変わった場合、たてた目的が的を射ていないものになってしまうこともあります。そんな時は、会社の目標だけに固執せずに、自分のなりたい姿も見据えた上で、自分自身の強みや貢献できる領域を理解し、枠組みを超える意識をもつといいかもしれません。
1人で「なりたい自分」や「枠組みを超えた目標」について考えを巡らせても、いつもの思考パターンから抜け出せないと感じることもあるでしょう。自分のこととなると、誰しも慎重になり、リスクが少ない内容を考えがちなのです。
「タニモク」は、他人の状況を聞いた上で「自分が◯◯さんだったら…」という切り口で相手の目標をたてあうワークショップです。他人の目標を考える場合は、ユーモアやチャレンジ性のある枠を超えた考え方になりやすいといった特徴を活かし、普段とは違った視点で物事を考えることができます。自分の想いを言語化したい時や行動につなげたい時は「タニモク」をやってみると、新しい気づきが見つかるかもしれませんよ。