はたらく幸せを考える。Well-being×「タニモク」
こんにちは!「タニモク」編集部です。「タニモク」を提供するパーソルキャリア株式会社が所属するパーソルグループでは、はたらくことを通じてその人自身が感じる幸せや満足感を“はたらくWell-being”と定義しています。今回は、2024年1月に行われた「タニモク」と“はたらくWell-being”のコラボワークショップの様子をご紹介します。
「タニモク」を活用してはたらく幸せを考える
“はたらくWell-being”について
パーソルグループでは、“はたらくWell-being”を「一人ひとりの可能性を広げ、はたらく自由を広げ、個人と社会の幸せを広げる」と定義。はたらく個人の可能性を広げることに注力することによって、一人ひとりがいかに理想の自分に近付けるかという観点を重要視しています。
経済的価値基準であるGDPは、近年上昇し続けています。しかし、国民生活選好度調査結果によると、生活満足度はほぼ横這いで、そのギャップは拡大し続けているのが現状です。そのようななか、GDPとは別に社会の新たな価値基準として注目されているのがWell-beingです。
Well-beingは「キャリア」「ソーシャル」「フィナンシャル」「フィジカル」「コミュニティ」といった5つの要素で構成されています。なかでも、キャリアにかかわる“はたらくWell-being”は、人生で多くの時間を費やす仕事だけでなく、勉強やリスキリング、友人や家族と過ごす時間、子育て、趣味にもかかわってくる概念です。生きることと同義ともいえる、重要性の高いテーマといえるでしょう。
“はたらくWell-being”を向上させることと、仕事におけるパフォーマンスの向上は強い相関関係にあります。“はたらくWell-being”実感が高い人は、そうではない人に比べて創造性が3倍、生産性が31%高い傾向にあることがわかっています。
「タニモク」を実施した背景と期待したこと
2023年8月、パーソルグループは“はたらくWell-being”実感者100万人の実現を目指す共創型コンソーシアムとして、業種や業界を超えてはたらきかけを行う組織の“はたらくWell-beingリーダーズ”を発足。2024年1月29日(月)に、はたらくWell-beingリーダーズ×「タニモク」と題したワークショップを開催することになりました。
「タニモク」は、3〜4人が1組となり、順番に1人ずつ自分の現状を話し、目標について他人に話し合ってもらうワークショップ。自分だけでは思いつきもしなかった視点を活用することで、自分の活かし方がわかり、前向きな目標や行動の切り口を得られます。
ここでお伝えしておきたいのが、「タニモク」は他人に目標をたててもらうワークショップであり、目標を決めるのは自分自身であること。気付きやヒントを受け取った後、最終的に目標を自分の言葉で組み立てるため、「やらなくてはいけない目標」「やった方がいい行動」ではなく、「叶えたい目標」として継続して取り組みやすくなるのです。
「タニモク」最大の特徴である、自分の目標を他人に考えてもらう方法を活かして、自分がはたらく幸せを実現するために必要なことを可視化するべく、「タニモク」とのコラボレーションを決定、実施しました。
はたらくWell-beingリーダーズ×「タニモク」の実施内容
「タニモク」当日は、参加者がワンフロアに集まり、オフラインでの開催。3〜4人ずつのグループに分かれ、基本的な構成は通常の「タニモク」と同様に実施しました。ここでは、アレンジを加えた部分や工夫したポイントについてお伝えします。
テーマ
今回のワークショップでは、“はたらくWell-being”にとって重要な7つのテーマのなかから、自分に適したテーマを参加者自身に選んでもらいました。
通常の「タニモク」は参加者が同じテーマに沿って考えるため、この部分は“はたらくWell-being”ならではのアレンジです。
1人あたりの進め方
「タニモク」では、目標を考えてもらう人を主人公と呼んでいます。はたらくWell-beingリーダーズ×「タニモク」では、最初に行う自分の状況を伝える際に選んだテーマについても話してもらいました。次に、同じグループの参加者が主人公の話を聞いて疑問に思ったことやさらに聞いてみたいことを質問し、主人公に答えてもらいます。質疑応答の後、他の人が主人公の「理想の姿」を考えて1枚の紙にまとめ、1人ずつプレゼンテーションをするところまでが1セットです。
ポイント
質疑応答の場面では、事前に用意しておいた「質問カード」を活用しました。これにより、参加者はどのような質問をしたらよいのか迷うことがありませんでした。「Free」と書かれたカードもあるため、枠にとらわれずに自由な問いを投げかけることもできます。
また、主人公が自分の状況を説明することよりも質疑応答に重点を置くこともポイントです。主人公が日常考えていることを伝える時間よりも、他人から投げかけられた質問に応えることで頭の中を整理したり、普段は考えないことに思考を巡らせたりし、言語化することが大切です。
最後に、主人公へプレゼンテーションを行う際、必ず「私が〇〇さんだったら…」という枕詞をつけて発表してもらうことを参加者に伝えました。この一言を最初につけるだけで、年齢や役職、経験にかかわらず発表する目標が押しつけがましいものではなくなるのです。
参加者の様子
「タニモク」に参加した田邉なつほさんにお話を伺いました。
他の参加者からは、「普段は考えないような角度からアドバイスをもらって驚きがあった」「日常では話さないような自分の目標を他人にブラッシュアップしてもらう貴重な機会だった」「自分のはたらく幸せについて、より深く考えられた」などの感想もありました。ワークショップ終了後は、参加者同士で話し込む姿も見られました。
「タニモク」編集部より
“はたらくWell-being”創造カンパニーとして、2030年にかけて「人の可能性を広げることで、100万人のよりよい“はたらく機会”を創出する」ことを目指すパーソルグループ。今回は、他人の能力や観点、知識を活かして視野を広げ、参加者の“はたらくWell-being”を高めることを目的として「タニモク」を実施しました。
2018年に正規版をリリースした「タニモク」は、“みつけてもらおう、自分の活かし方”をコンセプトに振り返りや目標設定、関係性構築などさまざまな目的のもと、企業や学校、コワーキングスペースなどさまざまコミュニティで取り組まれてきました。2023年には社員のキャリアオーナーシップの向上をテーマに、キャリア対話の機会とプログラムをつくる共同研究の場として「タニモク」ラボを設立。ワークショップをつくっただけで終わらず、今なお前進し続けています。
自分のことを自分だけで考えたいと思っていても、意外と見えてこないものです。時には肩の力を抜いて、他人の考えや言葉を借りてみてください。「タニモク」を通じて、自分の伸びしろに気付くヒントを持ち帰っていただけたら嬉しいです。
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