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長い方がよい?短くてもよい?「タニモク」の時間配分

「タニモク」は3~4人1組で目標をたてあうことで、自分の活かし方をみつけるワークショップです。
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こんにちは!「タニモク」編集部です。
編集部に寄せられる質問の1つに、「ワークショップの時間配分」があります。「1人あたりのワークは長い時間を設けた方が効果的なのでは?」「まとまった時間を確保できないので短い時間にしてもよいのだろうか?」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回の記事では、そのような疑問にお答えできるよう、「タニモク」1セッションの時間配分についてお話ししたいと思います。

公式ホームページで公開している時間

「タニモク」は3~4人が1グループとなってお互いの目標を考えあうワークショップ。公式ホームページでは時間配分の例を含め、基本的なマニュアルや映写データを全て公開しています。

ですが、これらは絶対に「この通りにやらなければならない」というものではありません。
まずは、目安となる時間配分をご紹介します。

【「タニモク」ワークショップ 1セッションの流れ】
・「タニモク」の説明、流れの共有、Zoomの操作練習など(約15分)
・3~4人1組のワーク(1人あたり約30分)
・自分の目標と行動計画に落とす、目標をシェアするまとめのワーク(約15分)

【1人ひとりの時間の進め方】(約30分)
・主人公(目標をたててもらう人)が自分の状況を簡単に説明する(5分)
・主人公が質疑応答を受ける(7、8分)
・他の人が主人公の「目標」を考え、1枚の紙に書く(5分)
・他の人が主人公に対してプレゼンテーションする(3人で12分)

グループの人数が3人であれば2時間、4人であれば3時間程度が目安です。



目的にあわせて時間を変えてOK!

では、目安の時間を超えたり、短くしたりすることは可能なのでしょうか?

結論からお伝えすると、私たちは、長いからよい、短いからよいというものではなく、目的にあわせて時間や人数を変えていただけたら、と考えています。
例えば、「自分の強みや経験を活かす目標の切り口を得たい」というのであれば、短い時間でも十分に行うことができます。

1人分のワークの時間を

・主人公の状況説明と質疑応答(あわせて8~10分)
・他の人が主人公の「目標」を考える(3分)
・他の人が主人公に対してプレゼンテーションする(3人で3分)

とすると、1人あたり15分となり、公式時間の半分になります。
他の人が主人公に目標をプレゼンテーションするときは、「目標」を端的に伝え、背景も一言添える。行うことはシンプルに伝え、それらを1分以内に行う。
そうすれば、1時間程度で「タニモク」のワークショップを行うことが可能です。

ただ、時間を短くするときに気を付けてほしいことは、「主人公への質問時間をあまり削らないこと」です。「タニモク」のよさは、「普段受けない質問を受けて、考えるきっかけを作れること」にあるからです。

もちろん、時間を長くする効果もあります。例えば、なぜそのような目標を考えてくれたのかや、具体的なアクション内容をヒアリングする時間を設けると、「なるほどなぁ」と納得ができ、目標も明確になり、具体的な行動に落とし込むことができます。切り口だけでなく、具体的なアクションまで落とし込みたい場合は時間をしっかりと確保するとよいでしょう。



時間配分にあわせて人数を調整しよう

時間配分に大きく関わってくるのが人数です。人数は、時間に応じて設定してください。
3時間程度の時間が確保できるのであれば、1グループの人数を4人にすると、目標や具体的な行動の選択肢が増え、じっくりとお互いの目標をたてあうことができます。
とれる時間が短いのであれば、3人でも十分です。

ただし、5人以上になると、「話すひと」「聞くひと」のバランス悪くなりがちなので注意が必要です。
例えば、「聞いてみたいことがあったけれど、他の人たちの質問だけで時間が終わってしまい、質問できなかった」などのケースが増えてしまいます。

3人または4人という人数のバランスを守っていただけると、主人公も他の人も気持ちよくワークが進められますので、とれる時間にあわせて人数を変えてみてくださいね。



時間配分をアレンジしている活用事例

最後に、グループワーク内の時間配分をアレンジされている例をご紹介します。

東京都立科学技術高等学校さんでは、年度初めのクラス替えのタイミングで、クラス間の関係構築を目的に「タニモク」を取り入れてくださっています。

1コマ50分の授業枠を2コマ使用し、1グループの人数を3~4名にして実施。
1人分のワーク時間は以下のように設定されているそうです。

【1人ひとりの時間の進め方】(約15分)
・主人公の自己紹介と質疑応答(3分)
・他の人が主人公の目標を考える(5分)
・他の人が主人公に対してプレゼンテーションする(4~8分)

ファシリテーターをされている森田先生によると、授業時間が限られていること、実際にワークショップを行って公式の時間では高校生には長いと感じたことから、1人あたり12~15分に収まるようにアレンジしているとのこと。
さらに、「自己紹介の時間」と「質疑応答の時間」で項目を分けてしまうと会話が止まってしまうので、自己紹介と質疑応答の時間をまとめて行っているそうです。

このように、「タニモク」のワークショップは、目的や状況にあわせて時間配分や人数を変えていただいて構いません。柔軟にカスタマイズしていただき、ワークショップの場をよりよりものにしていただけたらと思います。

また、「こんな時間配分で行ったよ」「こんなことを工夫してみたよ」という開催例やアイデアがございましたら、ぜひ「#タニモク」をつけて記事をアップしていただけると嬉しいです。


「タニモク」の台本や映写資料は、公式ホームページよりすべて無料でダウンロードできます。
友人同士や組織で「タニモク」を実施したいという方は、マニュアルをチェックしてみてください。

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