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行動できない自分にさようなら。心のクセを溶かし、「行動できる」に変える方法

「タニモク」は3~4人1組で目標をたてあうことで、自分の活かし方をみつけるワークショップです。
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こんにちは!「タニモク」編集部です。
他人に目標をたててもらうワークショップ「タニモク」。多くの方に活用していただき、みなさん大きな気付きとともに目標をたてています。そんな中、この「タニモク」でたてた目標をなかなか行動に移すことができないという声を聞くことがあります。「失敗してしまうかもしれない」という思いや、漠然とした不安に包まれてしまう方もいるようです。それはなぜでしょうか。今回はその“なぜ”に迫り、目標達成に向けて動き出せるよう、お伝えします。



失敗を恐れて踏み出せない一因は考え方のクセ

「目標をたてても、なかなか行動に移せない」「新たな一歩を踏み出したいのにその一歩がなかなか出ない」と考える理由のひとつは、「失敗を恐れてしまう」という心理からきています。目標に向かってやりたいことはあるのに、「うまくいかないかもしれない」「今の自分では、どうせできない」「成功している人と自分は違う」など、不安な点や言い訳にばかり気をとられてしまう考え方がクセになっているのかもしれません。では、なぜ人は「失敗を恐れてしまう」のはなぜでしょうか。



「フィックスト・マインドセット」と「グロース・マインドセット」

失敗を恐れてしまうのは、マインドセットが関係しています。マインドセットとは、その人の経験や教育、生まれ持った性質などから形成される「ものの見方や考え方」を指す言葉です。ここでは、スタンフォード大学で心理学を研究しているキャロル・ドゥエック教授らが提唱するフィックスト・マインドセットグロース・マインドセットについてご紹介します。

フィックスト・マインドセット(Fixed Mindset)
「自分の能力は固定的で変わらない」
という考え方。
失敗したくないという意識が強く働いています。また、他人からの評価が気になり、新しいことにチャレンジしなくなったり、すぐにあきらめてしまいます。何か壁にぶつかってもどうにもならないと考え、成長につながりづらいという傾向があります。思考が硬直してしまっているといえます。

グロース・マインドセット(Growth Mindset)
「自分の能力は努力と経験を積み重ねることで伸ばすことができる、開発することができる」
という考え方。
失敗を恐れず、学ぶことに貪欲で、他人の評価よりも自身の向上に関心を持ち、成長が促進されやすい傾向があります。しなやかな心の持ち方をしていると言えます。

このように、物の見方や考え方は大きく2つの種類に分かれます。みなさんの心のクセはどちらに近いですか?叶えたい目標があるのに、踏み出せない、思い切りが足りないと感じる方は、フィックスト・マインドセットと似ていると感じるのではないでしょうか。



2つのマインドセットでは「失敗の捉え方」が異なる

フィックスト・マインドセットとグロース・マインドセットにおいて大きな違いとして挙げられるのが、失敗の捉え方です。フィックスト・マインドセットを備えている人は、一度失敗すると「自分にはできない、無理だ」と思い込み、諦めてしまいます。一方、グロース・マインドセットを備えている人は、自分の成長を信じているため、失敗したり壁にぶつかったとしても、そこから気づきや学びを得ようとします。

つまり、モノの見方を変え、心のクセを直せば、おのずと行動に移すことができるわけです。あなたがもし失敗を恐れて行動ができないのだとしたら、それは、心のクセがそうさせてしまっているのです。



今からでもマインドセットは変えられる

長い間思い込んできた心のクセは、なかなか変えることが難しいと思われるかもしれません。しかし、マインドセットは心のクセなので、いつでも変えることは可能なのです。心のクセを理解して徐々にほぐしていけば、フィックスト・マインドセットでカチカチだった心も、しなやかさを得てグロース・マインドセットに変えることができます。

そして、マインドを変えるために大切なのは、自分は変わることができるんだという期待感を持たせることです。期待感を持たせるためには、まずは小さな一歩を踏み出すこと。だから、最初から大きな目標をたてるのではなく、とにかく細分化し、複数の小さな目標にまで落とし込むことが大事です。例えば、1年後に達成したい目標を掲げたとき、まずは今日から始めること、明日から始めること、半年後までに準備することと段階を踏んで目標をたててみましょう。最初から大きな目標を立てる必要はありません。達成できる範囲の小さな目標を設定し、成功体験を積み重ねて自信をつけましょう。

こうして少しずつ小さな成功体験を重ねることで心のクセが溶かされ、しなやかになっていきます。そうすると、視野も広がっていき、だんだん「こういくこともやってみたい」「こんな仕事もやってみたい」と前向きに考えることができるのです。



グロース・マインドセットにシフトした例

パーソルキャリア株式会社のキャリアアドバイザー牧野史子さんの例をご紹介します。牧野さんは、自分の状態を変えられないともやもやする気持ちを抱えていた時、社内の「タニモク」コミュニティである「モクサポ」活動に参加したそうです。「タニモク」ワークショップの中でメンバーから『野望ノートをつくる』という目標をもらった牧野さんは、ノートに「カーテンを買う」や「○○を直す」などさまざまな目標を160個書いていきました。1年間で目標を叶えていく中で、少しハードルが高いと感じていたものも、スモールステップで一つひとつ行動を続けることで、大きな目標に届くということに気付いたと語っています。



小さな目標をたて、行動し、達成していく

目標達成のために大事なのは、小さな目標をたて、行動し、目標を達成していくことです。目標達成という成功体験を積み重ねることで、達成する楽しさを味わうことができます。これまでの考え方を大きく変えたり、大きな一歩を踏み出したりするのは大変ですが、ちょっと視点を変えて、どんな小さなことでもいいから変えるところから始めてみてはいかがでしょうか。楽しさという報酬を得ることで、意欲が増進すれば、今の自分から未来の自分へグッと前進できるはずです。あなたも心のクセを溶かし、目標達成に向けた一歩を踏み出してみませんか。



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定期的に専任のファシリテーターが実施する「タニモク」を開催しているため、興味をもった方はぜひ体験してみてくださいね。