見出し画像

「タニモク」をアレンジして目標をたててみる。ライフチャートを使ってみよう

「タニモク」は3~4人1組で目標をたてあうことで、自分の活かし方をみつけるワークショップです。
イベント ▶マニュアル ▶目次 ▶活用事例

こんにちは!「タニモク」編集部です。
他人に目標をたててもらう「タニモク」には基本的なマニュアルもありますが、自由にカスタマイズできることをご存知ですか?

今回は、「タニモク」をよりユニークなものするためのアレンジの一つとして、ライフチャートを使った方法をご紹介します。



「タニモク」の基本的なマニュアル

「タニモク」は、利害関係のない他人同士が3~4人のグループを組み、互いの目標をたてあいながら自分の活かし方を見つけるワークショップです。「タニモク」公式サイトでは、メンバーの集め方から台本(オフライン版・オンライン版)まで、全て無料で公開しています。

「タニモク」を知らない方や、どのようなワークショップなのか部分的に忘れてしまった方のために、簡単な手順をご説明します。

【基本的な「タニモク」の手順】
1.紙とサインペンを用意し、自分の「いまの状況」を絵に描く。
2.グループの中の1人が主人公(目標をたててもらう人)となり、描いた絵を他のメンバーに見せながら、自分の現状を説明。
3.他のメンバーは、主人公の目標をたてるために知りたいこと、興味があることについて質問する。
4.他のメンバーは、主人公の話を聞いた上で「自分がその人だったら」という視点で目標を提案する。
・1~4の流れを1人あたり約30分で実施し、グループの人数分このセッションを繰り返す。
5.4.で他のメンバーから提案してもらった目標を参考にしながら、一人ひとりが自分自身の目標をたてる。

このように、基本的なマニュアルでは自分の現状を説明するために絵を使っています。なぜ現状を説明するための材料として絵を使うのか…ということが気になった方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。



ライフチャートを使った「タニモク」のアレンジ方法

自分の現状を絵に起こし、質問を受け、他人から目標をたててもらう「タニモク」。一つのアレンジとして、絵の代わりにライフチャートを使う方法があります。

ライフチャートとは、自分のこれまでの人生を年齢とともに振り返り、充実度をグラフ化したもの。人生の充実度を振り返ることで自己理解を深められるというよさがあり、就職活動や転職活動など、自分のキャリアを考えるさまざまな場面で活用されています。

ライフチャートの縦軸には人生の充実度を、横軸には年齢を置き、これまでの人生で充実していた時期や落ち込んでいた時期、転機となったエピソードを書き出します。エピソード同士を波打つようにつないでいくと、ライフチャートが完成します。

210426_note_no.22【タニモクのカスタマイズを紹介!】図版01

ライフチャートの作成には、参加者がこれまでの人生を振り返るために、ある程度の時間が必要になります。絵の代わりとしてライフチャートを使う場合は、参加者に事前課題として用意してきてもらうとよいでしょう。



ライフチャートを使うと特性や強みを活かした目標をたてられる

「タニモク」にライフチャートを使うことで、過去を振り返りながら、主人公のもつ特性や強みを活かした目標をたてることができます。
例として、Aさんのライフチャートを見てみましょう。

210426_note_no.22【タニモクのカスタマイズを紹介!】図版02

Aさんの曲線を見ると、転職したときや新規事業の立ち上げに携わったタイミングでモチベーションが上がり、担当する仕事がマンネリ化してくると、次第に下がっています。「未経験のことに挑戦するとき」や「新しいことを始めたとき」にモチベーションが上がるというAさんの特性がわかります。

このように、ライフチャートを考察すると、その人が「どのようなときに充実感を得られるのか」といった特性や価値観、「好きなこと・強み・弱み」といったものが自然と見えてくるのです。

「タニモク」でライフチャートを使いながら質疑応答を繰り返すことで、他のメンバーに主人公の価値観や特性をわかってもらえます。そして、「あなたの特性をこのように活かして、こんな行動をとってみたらよいのではないでしょうか…!」というように、主人公の価値観や特性を踏まえたうえで、新たな視点から目標の切り口を提供してもらえるのです。



条件にあわせて「タニモク」をカスタマイズしよう

ライフチャートを使い主人公の価値観や特性について深堀りすることで、他人に目標をたててもらうための切り口を得ることができます。

「タニモク」参加者の中に人生経験が豊富な年配の方や、絵を描くのが苦手な方がいる場合は、目標をたてるための材料として、絵の代わりにライフチャートを使う方が向いていることもあります。参加者の年齢や絵の得意不得意なども考えながら、ライフチャートを使うかどうかを決めるとよいでしょう。

「タニモク」には基本的なマニュアルがありますが、必ず「こうしなければならない」という決め事はありません。今回ご紹介したライフチャートのアレンジなど、工夫して「もっと面白くなった!」「目標の納得度があがった!」など、体験・主催した皆さんからもアイデアをぜひお知らせください。

ワクワクするような目標や自分の活かし方を見つけるためのツールとして、皆さんと一緒に改良を重ねていきたいと考えています!

「タニモク」やってみたよ!というご意見やご感想は、こちらから。