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一歩踏み出し、自走力をつけよう。ミドル・シニア層と「タニモク」

「タニモク」は3~4人1組で目標をたてあうことで、自分の活かし方をみつけるワークショップです。
イベント ▶マニュアル ▶目次 ▶活用事例

こんにちは!「タニモク」編集部です。
デザインや雰囲気などから、20~30代の参加者が多いと思われがちな「タニモク」のワークショップ。実は今後のキャリアや人生について考えるきっかけにしたいと、40代・50代の方もたくさん参加されているんです。

そこで今回は、40代・50代の働き方やモチベーションがどのように変化していくのかをデータをもとにご紹介しつつ、その中で「タニモク」をどう活用できるのかについてお話しします。

40代・50代で訪れる「キャリア停滞」の2つの谷

「タニモク」に参加した40代・50代の方に応募動機を伺うと、
・1つのターニングポイントとして考えるきっかけがほしい
・自分の中のはたらきがいを見出したい
という声が聞かれます。

新型コロナウイルスの影響で、働き方が変わったり、休業などで仕事が制限されたりする中で、「タニモク」を自分の仕事の意義について考えたり、今後どういった仕事に従事していくか問い直したりするきっかけにしたいという動機が多いようです。

なぜ、40代以降のビジネスパーソンがこのような心情を抱くのか。
その理由について、法政大学大学院政策創造研究科教授 石山恒貴さんとパーソル総合研究所主任研究員 小林祐児さんがデータをもとに40代・50代以降の働き方を考察した、『会社人生を後悔しない40代からの仕事術』(ダイヤモンド社)の内容をご紹介します。


石山さんは「日本でも終身雇用が崩壊していくという話があるけれど、一気に崩壊することはないので徐々に変わってくるだろう」との見方を示しています。
そのような背景を踏まえつつ、会社員の人生をデータから見てみると、「キャリアの停滞感」に見舞われパフォーマンスが下がる2つの大きな谷が、40代・50代にあることがわかったそうです。
まずは、その2つの谷について解説します。

第1の谷:「昇進の谷」(40代半ば)
新卒で入社し、さまざまな経験とスキルを身につけて少しずつ「昇進」していくーーこれが多くの日本企業のシステムです。20~30代は昇進によって成長感や達成感を得ることができ、目の前の仕事に集中しているでしょう。
しかし、40代に入り"これ以上の昇進のチャンスが見込めそうにない状態"になると、キャリアの終わりを意識する人が急増します。
終わりを意識し、昇進という目標がなくなることでモチベーションが低下するのが第1の谷です。

第2の谷:「役職定年の谷」(50代前半)
第2の谷は、「役職定年(ポストオフ)の谷」です。
役職定年(ポストオフ)とは、後進に道を譲るために、ある程度の年齢で役職を退任すること。制度として年齢を定めている会社もあれば、「第一線から外されること」が暗黙の了解とされている会社もあります。
昨今は定年延長や定年再雇用により65歳・70歳まで働くケースもあるため、ポストオフ後、長い人では10年も15年も続けなければならないという構造的な問題も存在します。
年齢によって一律に"若手の支援に徹する立場"になることで、「主力が若手に移っていく職場で肩身が狭い」「職場のお荷物にはなりたくない」「生き生きと働き続けられるのか不安」と感じるのが第2の谷です。


この2つの谷で感じるキャリアの停滞感は、昇進意欲がない人にも訪れます。
日々淡々と仕事をこなし、回せるようになってしまったがゆえに、マンネリ化、成長感の欠如を感じるからです。



キャリアの停滞から抜け出すための「自走力」

一方で、キャリアの谷を経験しても、再びパフォーマンスを発揮しはたらきがいを持って働いている人がいます。そのような人とモチベーションが低くなってしまう人とでは、何が違うのでしょうか。

積み重ねたキャリアを発展させてやりがいを感じながら働き続けるためには、「"キャリアの転換"を意識し、"仕切り直し"をする必要がある」と石山さんは言います。
そして、仕切り直しをしてキャリア停滞を抜け出せている人は、自分の地図・方向感を持って自走する、「自走力」が高いのだそうです。

「自走力」が高い人には次の5つの行動特性があります。

①まずやってみる(Proactive)
②仕事を意味付ける(Explore)
③年下とうまくやっていける(Diversity)
④居場所をつくる(Associate)
⑤学びを活かす(Learn)

石山さんたちは、この5つの行動特性それぞれの頭文字をとって「PEDAL(ペダル)」と呼んでいます。
ペダルという名前の由来は、自転車も漕ぎ始めはきついけれど、勢いがついてくるとすいすいと自走できるようになるから、とのこと。

別の見方をすると、まずは漕ぎ出しの第一歩がないと自走力が身についていかないということです。
自分なりの方向感や働きがいを見出し、やってみるきっかけづくりをいかに多く持てるかが、キャリア停滞している40代・50代の方の大事なポイントになります。



「タニモク」を活用してペダルを漕ぎ出そう

いきなり自分だけの地図を描いたり方向感を定めたりすることができるのかというと、難しい面があります。
世の中には働く場やこれまでの経験・専門性を違った場所で活かせる環境が無数にありますが、いくら場があっても、活かし方わからないと適切な場所を選択できないという課題が生じてしまいます。

人生の地図選びでは、他人からたくさんフィードバックを得る機会を多く持ち、はたらきがいを言語化し、方向感を定めていくことが重要です。
この、フィードバック機会をたくさん得て自走力を生み出すきっかけづくりに「タニモク」が役立ちます。

「タニモク」は、利害関係のない人と目標をたてあうことによって方向感が見出せるワークショップ。他者からの質問を通して、自分のはたらきがいを言語化できます。
メンバーから「こんなことをやってみたらどう?」と提案を受けたりおせっかいやきの計らいを受けたりすることで、行動の一歩につながる可能性もあります。

そうした意味で、「タニモク」は他者視点からPEDAL促進のヒントを得られる場です。
今後のキャリアやはたらきがいを見出せないと悩んでいる方は、ぜひ一度「タニモク」に参加してみてはいかがでしょうか。


「タニモク」についてもっと知りたいと感じた方は、公式ホームページもご覧ください。
定期的に専任のファシリテーターが実施する「タニモク」を開催しているため、興味をもった方はぜひ体験してみてくださいね。

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