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『みつけてもらおう、自分の活かし方。』-「タニモク」コアメッセージはこうしてつくられました

「タニモク」は3~4人1組で目標をたてあうことで、自分の活かし方をみつけるワークショップです。
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こんにちは!「タニモク」プロジェクトリーダーの三石です。

この度、「タニモク」は『みつけてもらおう、自分の活かし方。』というコアメッセージを設定しました。
今回は私から、「タニモク」のコアメッセージがつくられた背景と今後への想いをお話しさせていただきます。

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はじめに

最初に、改めて「タニモク」についてお話ししたいと思います。
「タニモク」は、これからの目標、行動を他人に考えてもらうことによって、自分の視野を広げたり、新たな可能性に気づいたりすることができるワークショップです。
ワークショップのメソッドや台本、映写データをフリーで公開してさまざまな方に使っていただくことで、新たな一歩を踏みだす機会を世の中に増やしていこうとプロジェクトを進めてきました。

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この図のように、まずは「タニモク」というメソッドを学校や企業、個人で自由に使っていただく。そこから生まれたナレッジを私たちに共有してもらい、それをnoteで公開する。そうすると、「タニモク」が開催される場が増え、新たな一歩を踏みだすきっかけが増えていく、そんな仕組みになっています。



見えてきた課題

多くの方が「タニモク」に参加・開催をし、その感想をSNSなどで発信してくださったおかげで、「タニモク」利用者は年々増え続けています。
一方で、「タニモク」のベネフィット(メリット・効果)が伝わりにくいという課題も見えてきました。

例えば、私のところに『社内で「タニモク」を実施したいと考えています。社員に告知するために、「タニモク」のメリットや事例を教えてください』というメッセージをいただくことがありました。
「タニモク」のよさは、『他人に目標たててもらうと視野が広がる』ことですが、この感覚は体験した方にしかわからず、未体験の方にとっては参加メリットが想像しにくい。
「タニモク」のよさがシンプルに伝わらないというのが1つめの課題でした。

また、「タニモク」は“目標をたてる”だけでなく、“未来をよりよくするための行動を考える”ことにも使われます。
例えば、学校で開催する場合、「これからどのように学校生活を送っていくか」がテーマに設定されています。
このように、「タニモク」が具体的な目標と行動を考えることだけに限定されないワークショップになってきたことが2つめの課題です。

そこで、改めて「タニモク」の価値を整理してみました。

●物ごと:他人に目標をたててもらうワークショップ
●自分ごと:???
●社会ごと:???

すると、「物ごと(機能ごと)」としては「他人に目標をたててもらうワークショップ」ということがはっきりしているものの、「自分ごと」「社会ごと」としては、自分にどんなメリットがあるのか、「タニモク」の機会が多くつくられることで社会にどんな効果があるのか、という観点が曖昧になっていることに気づきました。

この、「自分ごと」と「社会ごと」の部分を、誰にでもわかるメッセージとしてきちんと伝えていく必要がある。曖昧な枠組みをバシッと定めよう、「タニモク」のコアメッセージを決めようと、プロジェクトを立ち上げました。



「タニモク」コアメッセージ作成プロジェクト

コアメッセージ作成のプロジェクトには、「タニモク」の想いに共感してくれる(「タニモク」に関わる)社員6人が部署などの垣根を越えて集まりました。

『「タニモク」って何がいいんだっけ』という観点で、自分たちがワークショップを開催したときの参加者の様子やアンケートの結果、自分が実際に参加したときに感じた効果などを6時間かけてひたすら言語化し、そこからキーワードを拾って構造化していきました。

・「タニモク」同期が生まれるのがよい
・「タニモク」ではみ出すきっかけが作れた
・自分にラベルを貼ってもらえた
・選択肢がないと思っていたけど、みつかった
・話を真剣に聞いてもらえて嬉しかった
・自分のことをこんなに話したのは初めて
・自分のパワーを出したいと思う領域がみつかる

「タニモク」

構造化すると、こうです。
私たちは「こういう風にしたいけど、どうしたらいいのかわからない」「自分の中で悶々としている。現状が不満と言うわけではないけど、もっといい方向にいかないかな」「聴いてくれる人もいないし話す機会も少ない」という、現状を前向きに変えたいけど一歩が踏み出せない状態を「健全なもやもや」と呼んでいます。そして、「タニモク」に参加する方の大半が、この「健全なもやもや」を抱えているのです。

「タニモク」には、自分の現状を説明して質問を受ける時間が約10分間あります。この時間は、相手が必ず自分の話を聞いてくれるし、相手からも質問をたくさんもらうので、自分のことを10分間、じっくりと考えて話すことになります。
「タニモク」で真剣に話を聴いてくれる人がいるから話したくなる。話してみると、相手から客観的でいまの自分を肯定してくれる目標や行動の提案をもらえる。
「これができていない」、だから「~~すべき」という現状の否定的な提案ではなく、「私が○○さんだったら~~するかな」という客観的かつ肯定的な目標提案を相手からもらえるので、「これをやってみよう」と自己決定できるし、自己効力感も高まるんですよね。

これによって、参加者は「自分の力に気づく」「活かしたくなる」「はみ出したくなる」「後押ししてくれる仲間に出会う」ことができます。
この「自分の伸びしろに気づく」「自分の伸びしろに期待してくれる誰かがいる」というのが「タニモク」の大きなベネフィットなんじゃないか、というのがプロジェクトメンバーの対話の中で見えてきました。



「みつけてもらおう、自分の活かし方。」コアメッセージの決定

では、「タニモク」で目標をたててもらうという行為によって何を得られるのか、という話に戻ると、このように整理ができました。

●物ごと:他人に目標をたててもらうワークショップ
●自分ごと:「自分の本心を語る」「フィードバックを受け止める」のループで「自分の伸びしろ」に気づくことができる
●社会ごと:客観的かつ肯定的な他者の視点から「自分の活かし方」のヒントをもらうことで、個人のやる気と組織の生産性向上に貢献する

「自分ごと」としては、可能性や伸びしろに気づいてわくわくできる。「社会ごと」としては、他者の視点から「自分の活かし方」のヒントをもらうことで、個人のやる気につながり、パフォーマンスも向上する可能性がある。また、個人に変化をもたらすことが、組織の生産性向上にもつながる。このサイクルを回せるのが「タニモク」だ、ということが明確になったんです。

では、これを一言で伝えるには?と考えたときに出てきたのが、
『みつけてもらおう、自分の活かし方。』
でした。

「タニモク」は目標をたてて、よい選択肢を得るというだけではなく、実は自分の活かし方を他人にみつけてもらうもの。
そして、自分に秘めた可能性に気づくことでやる気が生まれ、社会にとっても役立つものである。ーーコアメッセージができたことで、「タニモク」の価値がシンプルに表現できたのではないかと思っています。



最後に、私たちからこの記事を読んでいるあなたにお願いがあります。
私たちは、自分の活かし方がみつかる場が、企業内、個人間、学校など、場所や年齢に関係なく、もっと世の中に増えたらいいなと考えています。

だから、もし私たちの考えに共感いただけるならば、「タニモク」未体験の方は『みつけてもらおう、自分の活かし方。』「タニモク」のイベントに、ぜひ参加してみてください。
「タニモク」の開催やファシリテーターに興味を持っていただけた方は、ご自身の身近な場で「タニモク」を開催してみてください。
自分の活かし方をみつけられる場があることで、自分の働き方や生き方に自信を持てる。そんな人が増えてくれたら嬉しいです。


「タニモク」の台本や映写資料は、公式ホームページよりすべて無料でダウンロードできます。
友人同士や組織で「タニモク」を実施したいという方は、マニュアルをチェックしてみてください。

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